僕達の周りに並ぶ様々な商品は、僕達人間の欲望を写し出す鏡だ。
人々が求めるがままに姿、形を変え、生まれ変わるそれらは、まるで意志を持った巨大な生き物・その細胞の様であり、生まれ変わりを繰り返す事で、その生き物はブクブクと成長を続ける。
そして、余りに沢山の、余りに細分化し過ぎたそれらの細胞は、僕達の生活のあらゆる隙間を埋め尽くし、僕等の生活の中へと入り込み・・・その度に僕等は『便利になった』『楽になった』と喜びながら、次の隙間をどん欲に探し出す。
さて、今日紹介するのは、そんな人間の欲望が作り上げた究極の商品と言っても過言ではない。
その裏バイトは『人身売買』そのブローカー。
商品は『人』そのものである・・・。
ってことで、こんばんはナツメグです。普段とは打って変わって、シリアスな書き出しで始まった今日の裏バイト情報ですが。過去にも人間の体の一部は商品になり得るのだシリーズと名付け、『
臓器売買のブローカー』や『
髪の毛売りの裏バイト』について取り上げてきた訳で、今日はその流れの終着点。
前述した通り、今日の裏バイトは、体の一部ではなく体そのもの。果たして実際にそんな事が行われているのか。まずはその辺りからお話ししたいと思います。
そもそも人身売買とは、人間を金銭で売り払うことを指す。
その目的は、強制労働、性的搾取、臓器移植、国際条約に定義された薬物の生産や取引、養子など実に様々で、多くの場合、人の移送が国境を越えて行われいるんだ。
それは当然犯罪行為であって、国連が1949年に発効した『人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約』によって禁止されているんだけど、そんな条約が存在すること自体が、人身売買が世界中で現在も行われていることの証拠とも言えるんじゃなかろうか。
そして、そんな話は貧困層の多い海外の話だとタカをくくっている人も多いと思うけど、それは僕等の住む安全安心な日本でだって例外ではないんだ。
海外から連れてこられた女性達が、性的搾取を目的として移送されてくる国、つまり人間と言う商品を輸入する国、それが日本。
信じられないかもしれないけど、中国の地方農村部、タイ、ミャンマー、ラオス、カンボジア、ベトナム、ウクライナなど東南アジアからの移送が多いという警視庁の統計まで出ているんだ。
今の日本は、本当に様々な商品が溢れ、何不自由無く暮らす事ができるけど、その裏側にはアジア最大の売春送り出し国であると同時に、世界最大の児童ポルノ生産・供給国という顔を持ち合わせていて。そこには、尽きる事の無い人間の欲望が、うごめき、ひしめき合っている。
そして、その影にこそ、今日紹介する裏仕事『人身売買ブローカー』の姿が存在する。
以下、実際にあった事件を元に話を進めると、2002年12月20日、とある人身売買ブローカーが逮捕された。
ブローカーは、外国人女性達に架空の借金を課せると、逃げられないよう見張りをつけ、道に立って客をとらせたり、劇場に連れていきセックスショーを強制させるなど、性・借金奴隷として強制的に性的労働をしいた。
女性たちが売春を拒めば暴力をふるい、後に歯を折られたり、体中があざだらけの女性たちの存在も明らかになっている。
逮捕の容疑は不法就労斡旋、有害業務紹介だったが、女性たちの多くは、来日前は『レストランの仕事』『ベビーシッターの仕事』などと紹介されて日本に連れて来られ、その後売春を強要されていたという。
そしてそんな彼女達の働きから、暴利を貪る、それが人身売買ブローカーなのだ。
と言う訳で、今日の裏バイト情報は、いつもの軽いノリで書くには、いささか深刻すぎるので、あとは皆さんの想像力にゆだね、話を締めるけど。最後に少しだけ日本から離れ世界に目を向けてみよう。
人身売買の対象になるのは、反抗する力のない貧困層、少数民族、災害の罹災者、移民などのマイノリティーや、子供が選ばれやすい。
例えば、途上国の路上で生活する『ストリートチルドレン』が、世界には1億人以上いる事を知っているだろうか?働くすべを持たない彼等は、飢えを凌ぐ為に物乞いをして過ごし、そんな彼等が消える事に、人々は関心を抱くだろうか・・・。
人々の欲望が創りだした巨大な巨大な生き物は、いつからか弱い人間を飲み込み、今日もブクブクと成長を続けている。
そしてその成長は、全ての人間が死なない限り、決して止まる事はないんだ。
次に、飲み込まれるのは、僕達自身かもしれないのに・・・。
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